女王蜂にマーキング・新聞紙合同【Queen Bee Marking】

養蜂

今回の内検は、女王蜂の確認とマーキングそして羽根切りを行います。
マーキングは、女王蜂の確認を明確にするための目印です。
そして羽根切りは、分蜂時に飛び回られると捕獲が困難になる為片方の羽根を半分位カットして
飛び回れないようにするためです。
可哀想に思われるかもしれませんが女王蜂が羽根を使う機会は、最初の交尾をする時と
分蜂する時だけなので分蜂群を無駄に飛ばさないようにするための最適な方法だと思います。
私が巣箱を設置している場所も民家が近いので分蜂時に近隣の敷地に行かないように管理するためです。

マーキングに使用するものは👇こちらです。
女王蜂を捕獲するためのクリップとマーキングをするために動かなくさせる捕獲器。
そしてマーカーは、水性のインクのポスカを使います。
色は本来生まれた年で色分けしているみたいですが私の場合は、目視確認が主な目的なので
目立つ色を準備しました。
マーキングに使うペンは、女王蜂に直接塗るので匂いが付きにくく乾き易いペンが良さそうです。
調べてみると海外で使用されているペンも日本製のペンが多く使用されていました。
同じく日本製の三菱鉛筆の水性マーカー【ポスカ】を購入しました。

女王蜂をマーキンング

女王蜂をみつけてクリップを使い捕獲します。
女王蜂のみを捕獲したいのですが、周りにいる働き蜂も一緒に捕獲されます。
クリップをちょっと開けて働き蜂を外に出して分別出来ました。
クリップで捕獲する時、挟み込まないか心配でしたがこのクリップ上手く、作られています。
閉じた状態でも少し先端が開いています。

クリップから女王蜂だけを捕獲器に移動します。

捕獲器の内部のシリンダーを押し上げてスポンジ部分で優しく女王蜂を固定。
背中の丸い部分にマーカーを使いペイントしました。
この捕獲器がとても便利でした。
手で女王蜂を触る事無く固定出来ます。蜂さんにもストレスになりにくいと思います。

女王蜂の羽根切り

次の作業は、女王蜂の羽根切りです。
捕獲器の隙間から糸切りハサミを挿入して片側の羽根のみを切り落としました。
可哀想ですが蜂群を管理するために必要な作業と認識しています。

これでマーキンングと羽根切りの作業を一度で終えることが出来ました。

中々目にすることが出来ない女王蜂をじっくり観察できます。
凛々しい顔つきです。

女王蜂を隔離していても働き蜂は、一生懸命に自分の仕事をこなしています。

女王蜂を解放します。

数分間ペイントが乾くまで待ってから巣箱に女王蜂を戻します。
ペイントが乾ききらないままで巣に返すと働き蜂が異変を感じて女王と認めなくなったりするそうですので慎重に行います。
また捕獲の際に女王の脚や触覚などが切れてしまったら、働き蜂が女王蜂を攻撃して
殺してしまう恐れもあるそうです。
蜂も群れを守るために過酷な世界で生き抜いています。

マーキング後の女王蜂

心配なのでマーキンング後に再度巣枠を確認。
働き蜂とも喧嘩もなく馴染んでいたのでひと安心です。

綺麗にマーキンング出来ました。

無王群への対処 【新聞紙合同を行ってみた】

一番最初に導入した蜂群がどうも無王群になっている様子。
今回はその無王群を確認して他の巣箱と結合させます。
この作業を【合同】と言います。
合同にも新聞紙合同や日本酒合同など幾つかの方法があります。
蜜蜂たちは、コロニーを匂いで認識しており、違う蜂同士では殺し合いが起きてしまいます。
今回は、新聞紙合同を行います。
因みに日本酒合同とは、お酒などの香りの強い液体を巣にいる蜂に振り掛けて嗅覚を麻痺させて
その間に蜂を合わせる様です。お酒などを掛けるので蜂さんに負担が大きそうです。

巣枠の蓋を取り新聞紙を一枚綺麗に張り継箱を乗せます。
上の写真の下の巣箱が女王蜂がいる群になります。
上に乗せる群は、無王群の巣枠を入れます。
重要なのは、上下の巣箱で女王蜂は、一匹でなければならない事。

蜂群は、それぞれの群れを匂いで区別しています。
新聞紙合同は、2~3日かけて新聞紙一枚で壁を作り徐々になじませる方法です。
新聞紙にハイブツールで小さな切込みを幾つか入れて、後は蜂が新聞紙を食い破りながら
群が一つになる方法です。

そして女王蜂が居ないことを確認しながら巣箱に蜂を移しました。

無王群となった巣枠には、女王蜂が居なくなったために働き蜂が産卵を始めますが
無精卵の為生まれてくる蜂は、雄蜂しか産まれません。
そしてひとつの巣房にいくつもの卵が産卵されます。
下の写真にもひとつの巣房に幾つもの卵が産卵されているのが確認できます。
やはり無王群となっていました。
原因は、不明です。

女王蜂は、フェロモンを出して働き蜂が産卵出来ないようにコントロールしているそうです。
女王蜂が居なくなったために働き蜂が産卵を行いもちろん無精卵なので雄蜂しか産まれずその群はいずれ崩壊します。
今回は、新聞紙合同を行い働き蜂を他の群に合同させて群勢を増してもらうために行いました。
うまくいって欲しいものです。

巣門から嚙み切られた新聞紙が確認出来たら成功らしいです。
暫く様子を見守ります。

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